そろそろ3月ですねー。
ちょうど4月に新卒一括採用したり、官公庁に合わせたりする都合もあるんでしょうけど、企業もこの時期に人事異動とかするとこも多いですね。
またこの時期は、毎年不可解かつ不可思議な人事異動で泣きを見る人も、ザクとかジム並みに量産される時期でもあります。
↑のグラフは、「人事異動」でググられた回数の検索ボリュームです。
3月だけ圧倒的じゃないか!?
通常の3倍以上です!!
※3倍なので、赤くしてみましたw
そして、こちら↑がGoogle検索のサジェストです。
拒否とか、意味とかと一緒に検索しようとしてるあたり、人事異動で悩んじゃってる人が多いみたいですねー。
ちっとも悩む必要なんてないのに。
なんで組織には人事異動なんてものが付き物なんでしょう?
日本企業は専門家より何でも屋を厚遇
企業も役所も、その道のスペシャリスト!みたいな人ってあんま偉くなりませんよね?かわりに「いろんな業務をこなせるジェネラリスト=ただの器用貧乏」が優遇される状態だったりします。
また、そんなんだから、印刷会社に技術職として入社して画像編集チームで10年働いてたのに、人事異動で営業職になったり、なんて話も聞きます。
- 仕事が属人的になってブラックボックス化する
- マンネリ化して、新しい発想がなくなる
- 人材育成、職場の活性化につながる
- 不正防止
一般的には、↑みたいなのを理由に人事異動って行われますが、不正防止以外は正直なとこ理由になんかなってません。単なるマネジメントの怠慢です。
属人化して他の人が分からんよーになる?
民間も官公庁も「担当者不在につき、後ほどご回答申し上げます」って常套句です。
今でもじゅーぶんブラックボックス化してます笑
マンネリ化して、新しい発想が出ない?
そんなん下から出てくる案を、「失敗したらどーする!」って上が潰すからでしょ。
経験値を積んだ人に現場の仕事を任せた方が、プロの仕事します。
仕事の理解が深まって人生育成になる?
普通にアホですかw そんな重要ならOJTでやらんでちゃんと研修なり学習の機会を設けなさいよ。
単なる組織の都合でしかないですよね。
複数社を渡り歩く人はダメ人間呼ばわりするのに、人事異動はオッケーなの?
転職を繰り返す人のことを「一つの会社に居着けない、ダメなやつ」って見る風潮、未だに消えません。組織への忠誠心が低い?って見たり、社会性・協調性に問題ありの人材なんじゃ?、な~んて先入観なく接することができる人って、まだまだ少ないです。
数年で転職しまくる人のことはdisるのに、組織内で数年でコロコロ人事異動することには、誰も何にも言いません。
厚切りジェイソンじゃありませんが、叫びたくなる瞬間ですw
Why Japanese people?!
経理部門から情報システム部門に人事異動するのと、会計事務所からITベンチャーに転職するのでは、仕事がめちゃ変わりまくるのは基本一緒です。
自分のスキルセットを考えて新しい職場に選んで主体的に選択してる分だけ、むしろ転職してる人の方がえらくないですか?
唯々諾々と、言われるままに人事異動してるよーな、受け身な人間は自分の人生を誰かに委ねて思考停止してるだけっすよ。
転職と人事異動って、本質的にはそんなに変わらんのですよ。
社内で通用する高度なジェネラリストなんかを養成しても、会社のためになんかなりません。
人事の本来の目的は、別なところにあるのです。
人事は組織にとって最強の武器
ドラッカーは『経営者の条件』において、人事についてこう語っています。上司たる者は、組織に対して、部下一人ひとりの強みを可能なかぎり生かす責任がある。部下に対して、彼らの強みを最大限に生かす責任がある(ピーター・F・ドラッカー)#meigen http://t.co/jLY66K4R— ピーター・F・ドラッカーbot (@druckersbot) 2011, 9月 19
これめちゃ名著なので、詳しくは↑を読んでいただきたいのですが、エッセンスを抽出するとこんな感じになります。
- 人は卓越した才能を妬みがち
- 部下の強みを見つけ、生かすのが上司の役目
- 人材の弱みに注目するのは無責任
- 強みを活かす人事をすれば、成果は自ずと上がる
人事は組織運営における最強の武器です。
マジでラグナロクとかエクスカリバー級のやべぇ武器ですw
なのに、これを「部下に言うことを聞かせるためのもの」って捉えてる人、多すぎです。
そりゃそうですよね。
役割を間違って捉えてれば、使いみちも当然間違えるに決まってます。
間違った使い方をしてる組織が多いから、3月になると「人事異動」って検索する人が増えるんです。
組織は、あなたの強みを見てくれているか?
ここで、「まだ人事異動で消耗してるの?さっさと独立しちゃいなよ」なんて言うのは簡単です。確かに消耗してまで、その組織にしがみつく必要性は、これっぽっちもありません。
人事異動の意味とか、拒否すべきかどうかなんて、そんなつまんないことで悩む必要なんてちっともないんです。
あなたのスキルセットにおいて、この能力が不足してる、という思いのもとに行われたのなら、その組織に残ることは、きっぱりオススメしません。
これ、受験勉強の攻略法が人事を考える人のアタマから抜けないせいなのかもしれませんが、テストみたいに100点以上取りようのないものは、強みも伸ばす限界がありますが、仕事の能力に上限なんてありません。不得意なスキルを伸ばすのにあなたの貴重なリソースを投入するのは間違いですし、組織にとっても圧倒的な損失です。
人は、強みによってのみ判断されるべきなのだから。
あなたの弱みに注目してるような組織は、あなたの居場所ではありません。
そんなところに居着いても、不幸になるだけですから。
今あなたのいる場所は、あなたが本当に居るべきところですか?