循環のおはなしはそこそこに、なんかすっかり違う「勝手に公共事業をやって、自分たちのほしいまちをつくっちゃおう」っていうネタにすり替わってしまいました笑
いいっすね!このライブ感!!
こーゆーノリと勢いって大事です。
このセクションも、なかなか面白いです。
以下、必読!
ふるさとがゆらぐ実感と危機感
・キリンさんのプロジェクトの4期生として参加したことがきっかけで、いろんな人とのつながりの輪が広がり、法人を立ち上げるなど自分一人ではできないことができている。・8年前から農業をしている。
・9年前までクイーンズメドウカントリーハウスで学んだことが、今の活動に生きている。
・循環とは何か。馬は草を食べ、糞になり、堆肥となって土地に戻って来る。当たり前のことだが、さっき松岡さんが遠野にはしっかりとした土台があるって言ったり、安宅さんが遠野は「永遠の日本のふるさと」て言っているが、まだそこに近づいていないのではないかと言っていた。確かにそうしたものはゆらいでいる実感がある。
・遠野の里山は荒れ、精神性も希薄になっている。だからこそ、この活動は原点に帰る場所だという確信がある。
・「地域の自然資本を最大限活用する。古くて新しい農村地域社会の創造」をビジョンに活動。
自分たちの手で勝手に公共事業を!
林:伊勢崎さんは、代々綾織なんですよね。16代目でしたっけ?伊勢崎:そうですね。僕で16代目です。
林:子どもの時と風景に違いってありますか?
伊勢崎:ぜんぜん違いますね。生き物もぜんぜん少なくなってるし。外から来る人は、割と「川きれいだねー」「田んぼいいねー」って言いますけど、ぜんぜんダメですよ、と。僕が小さかった頃に比べたら、自然の資本というか、環境は連鎖的に悪化、劣化してるんですよ。そういう危機感はすごく感じてますね。
林:この遠野の地域の人だけじゃなくて、外部から伊勢崎さんのところにいらっしゃってると思うんですけど、綾織なら綾織の集落の中だけで完結してやっていたことだと思うんですけど、、今は外に開いていって興味がある人が外部から来るワケじゃないですか。そういう外部の力と一緒にやっていくっていうことに対して、どんなことができそうだなって思ってらっしゃいますか?
伊勢崎:まずは、共感してもらえるスピードが早い。地元の人は、ほぼ共感してもらえる可能性は限りなく....時間がかかるんでしょうけど....難しい中で、一緒に活動していくパートナーとして、前向きに外部の人だったら進捗していけるかな、と。
林:ゲストハウスプロジェクトができて、これは午後の分科会の話にもつながっていくと思うんですけど、具体的に手がけていきたいこと、スライドにも馬搬がフォトジェニックに移ってましたけど、具体的にやりたいことってあります?この綾織の地域で。
伊勢崎:分科会のテーマにもしたいなと思ってるのは、ゲストハウスを起点に、地域全体を....さっきは地域の人となかなかすぐに進捗しないって言いましたけど、そこに住んでいる人間が自分事として地域をつくっていく。勝手に公共事業をしていく、ということを分科会テーマにしたいですね。誰かに依存して...いま市長もいらっしゃってますけど、市長にお願いしてこうだ、ということももちろんあるんですけど、われわれがこうしたいから、勝手にこうします、と。でもそこに不足な分はお手伝いしてくださいね、くらいのスタンスで、自分たちのまちをやっていきたいな、と。その核になる場所にゲストハウスがなるんじゃないかな、と。
林:ありがとうございました。
地域に自治を取り戻す
勝手に公共事業!なんかマジで荒唐無稽っぽい響きですが、地域の自治って本来は「そういうもの」だったんです。
農業用水路をつくったり、山を切り拓いて田畑にする。
今なら役所が計画を立てて、税金や借金を財源にして、土建業者がやる仕事ですよね?
けど、このシステムになってから、まだ100年かそこらしかたってません。
もともとは、集落や、それより少し大きなムラという単位で、互いに労役奉仕をしながら「むらづくり」をしていました。
明治になって、日本全国に村役場、な〜んてものができてからのことです。
地域に住んでる人が、自分たちの望む姿のむらづくりをしていた時代の方が、圧倒的に長い。むしろ、今のシステムになってから、まだめちゃめちゃ日が浅いというw
自治っていうのは、文字通り「自ら治める」こと。
役所がやるのは行政、「政(まつりごと)を行う」こと。
これ↑って、けっこう別モンです。
現代の学問的な分類では、自治には3つの段階があるとされています。
- 自助・・・個人の力で行う
- 共助・・・地域など共同体の力で行う
- 公助・・・役所の力で行う
本来の「自治」は、この共助までの段階のことを指します。公助から先は「行政」です。
明治期以降に、行政主導の自治が盛んに行われ、自治能力はほぼなくなっていましたが、集落内の身近なことは、地域の共助によって解決されるシーンがまだ残っていました。
けれども、高度成長期の前後に、行政が「良かれと思って」共助の機能を肩代わりし始めたのがきっかけで、地域から本来の意味の「自治」をする能力を完全に奪い去ってしまいました。
過保護に育てた結果、地域の自治能力は行政によってトドメを刺され、役所にたよらないと何もできなくなっちゃったワケです。
自治のプラットフォーム。
伊勢崎さんのやろうとしてるのは、ある意味でこの自治のプラットフォームをつくろうとしていると言えるでしょう。
自分たちでほしいまちを、自分たちでつくっちゃう。
まさにこれって自治ですよね。
まぁ、自分も別な形で、この自治のプラットフォーム化に取り組んだことがありますがw
地域の事情によって、解決策はさまざまあってとーぜんです。
伊勢崎さんのやり方も、非常に面白いんで、要チェックっすね!
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