ローカルハッカー。
なんとも聞き慣れない言葉ですね。
ググッてみても、出てこない?
それもそのはず。新しく生まれた言葉です。
ハッカーっていうと、何だかイメージが悪いかもしれませんが、もともと"ハッカー"っていうのは、深い知識に基いて技術的な課題をクールに解決してしまうスーパーマンたちに対する敬称なのです。
(ちなみに不正アクセスとかをするような、いわゆる皆さんがハッカーに持っているような人は、"クラッカー"といいます。)
ライフスタイルをハックするのがライフハッカーなら、地域をハックするのがローカルハッカー。
全国で地域を面白くしている、すべての人たちに向けて新たに作られた敬称なのです。
すべての人がローカルハッカー。
地域の”沸点”を探る2日間。
↑をテーマに2月27、28の両日、岩手県遠野市で行われた、LOCAL HACK DAYSの2日目に参加することができたので、その潜入レポートです!
面白そうだからノリと勢いで参加してみた
ことの起こりは、このイベントを企画した合同会社パラミタの林さんからのお誘い。来年から、いっしょに面白いことをやるので、その参考になるよー、とお誘いされたんでほいほい参加しちゃいました。まぁ、遠野近いし?とか思ったので。
ノリと勢いって大事ですよね。
ええ、実は当日自分のプロジェクトの事業があったのに、そっちは任せて自分はこっちに遊びにきたといぅ暴挙www
会場は遠野みらい創りカレッジ土淵校。
廃校になった旧土淵中学校の跡地活用ですねー。
富士ゼロックスと遠野市が連携して開設したものです。
ストリートビューを見てもらえば分かる通り、まさしく中学校w
会場は、元音楽室のみらい創りホールです。
すごい人ですねー。
80人くらいの人が集まりました。
壁にシューベルトとか、音楽家の肖像がそのまま残ってるのが、なんともいい雰囲気ですね笑
資料もペラっと1枚だけ。
これが行政主催だと、パワポの画面をそのまま印刷して無駄に分厚い資料を配布するんですが、そんなんメモればいいだけです。
こういうシンプルな方が好きやな〜。
まずは林さんのイントロダクションからはじまり〜
ちょっと準備に時間がかかり、ちょっぴりおしてスタート。林さんのトークを要約すると↓みたいな感じです。
・1カ月くらい前に立ち上がった企画。
・昨日からやっているが、夜行バスで都内から来ている人も含めて80人くらいが参加している。
・7カ月前に遠野市に妻と犬、移住後に生まれた子どもと住んでいる。
・遠野と東京と行ったり来たりしながら、まちづくりや地方で地域の資源やを活かしたり、都市から地方へ移住しようとしている若い人を支援するような仕事をしている。
・ローカルハックとは何か、遠野で何か起ころうとしているということを伝えたい。
・ローカルハッカーという言葉がある。ハッカーといえばネガティブなイメージもあるが、複雑な問題を的確にセンスよく解決してしまう、あっとというまに自由にしてしまう人たちのこと。本来は褒め言葉。
・ローカルハッカーという言葉を使ったのは、これからは地元の人だけではなく、いろんなジャンルのいろんなスキルや経験、専門性を持っている人が必要になってくる。遠野がどうなっていくのか、課題もあるし、うまくいかないこともある。複雑に絡み合っている、行きそうで行けなかった問題を解くためのスイッチがある気がする。ここに来ている地元の人や東京の人、いろんな専門性やアプローチを使って、そのボタンを押すことによって、遠野が変化し、沸き立っていくようなまちづくり、そういったアクションを起こしたくて可能性を持っている皆さんに集まってもらった。
・2016年春から、遠野にまちづくり会社をつくる。これは、まちづくりの専門家だけでやるんじゃなく、地元の人や、資源、伝統、風土、そういったものをみんな合わせて、地元の人や外部の人のみんなのスキルとアイディアをうまく絡め合わせて、みんなでこの遠野を盛り上げていこうというもの。
・国がどう、行政がどう、というのではなく、自分たちが欲しいまちを自分でそういうものを作る。こういう未来になってほしいというものを仕組みからつくっていきたい。
・誰もが参加できるまちづくり。こういうことをやりたい、という人が現れたら、このまちづくり会社が後押ししていく。そういうようにしていきたい。
・この動きにエンジンをかけるため、2016年の夏ごろに、遠野で新しいことをやりたい人を外から10人ほどの地域おこし協力隊に入ってもらう。
・地域の沸点を探るため、ボタンを押せる人、遠野で脂かやりたいと企んでいる人たちを呼んでいる。彼らがどんなアプローチで地域をハッキングしようとしているのか、前半で話を聞いてもらってアイディアやインスピレーションを沸かせてもらって、午後からが本番で、分科会に分かれてもらってテーマごとに話し合ってもらう。ここで出てきたアイディアは、ただ話しあうだけではなく、実際に実現していく。具体的に担当を決めて、次のステップを作っていく。
・今日のルールは3つ。昨日からフィールドワークに参加した人はそこで感じたこと、地元の人は生活の中で感じていることをさらけ出してもらいたい。そこで新しい何かを生み出したい。
・いろんなアプローチで地域を面白くしている人たちが登壇するので、彼らの話を聞いていいツールにしてもらいたい。
・自分たちで欲しいなら、自分たちで作ってしまえばいい。ここにいるメンバーがいれば、できないことはそうそうない。すごいカネが必要なら、市長さんが出してくれるかもしれないし(笑)、いろんな専門性のある人がいるので、できないことはない。一人ではできなくても、仲間がいればできる。
・欲しい!と思ったら、つくってしまおう。これは今日だけの話ではない。これから遠野でそんな動きがどんどん起きていくようにしていきたい。
・すべての人がローカルハッカー。自分が住んでいる場所や、かかわっている場所を面白くしていける。理想の未来を作っていける。
・そんな未来に向かって、どのポイントを押したら進むのか、みんなのアイディアやインスピレーションを使って探っていきたい。
地域をワクワクするやり方でハックする
もうね、これ楽しいです。ここまでですでに楽しいのに、これからもっとおもろい人が登壇して見せてくれる。
林さんの周りにいる人って
…いやまぁ、俺はただの変な人ですがwww
自分で欲しいものは、誰かがやってくれるのを待つんじゃなく、自分でつくっちゃう。
まさに今やってるプロジェクトは、自分が欲しかったからやってるもの。
こんなんあったら面白いよねー?とか思うなら、やっちゃえばええんです。
面白がってやってれば、仲間はそのうちついてきてくれます。
↑はデレク・シバースがTEDで見せた有名なビデオですね。
彼はこの現象を「最初のフォロワーの原則」と呼んでますが、「最初のバカ」になっていれば、一見誰も付いてこないように見えるけれども、面白そうに踊っている様子を見て、自然と人がついてくる。
これすごく重要です。
欲しかったら、それをつくっちゃおう!!
そして、それを楽しんじゃおう。
これ、LOCAL HACK DAYS全編を通じたテーマに感じちゃいました。
そしていよいよローカルハッカーたちによるセッションが始まりますが、長くなったので、続きは↓からどうぞ。
【LOCAL HACK DAYSレポ②】地方に息づく発酵文化に可能性を感じた!